1

524 名前:名無しさん:01/10/07 23:25

大学生だった頃、新宿駅のJRの連絡通路をいつものように歩いてたんですよ。 
お昼くらいだったかな、時間は。 


友達と二人で映画見に行くんで、東口の方へ駄弁りながら歩いてたら、その友人が笑いながら、 


「おい、あれ見ろよ」


と前の方を指差しました。 
見たら向こうのほうから、かぶりものを被った珍どん屋みたいな女性が歩いてきたんです。 
すごい人ゴミの中で、それがすごい目立ってた。 


派手な和服を着てて、江戸時代の「おいらん」を模した大きいかぶりもののように見えました。 
私もこのゴミゴミした雑踏の中で、ちょっと微笑ましい光景というか、場違いな光景に可笑しくなって声を出して笑ってしまいました。 


でも、その珍ドン屋の女性がだんだんと近づいてきて、僕たちの脇を通り過ぎた時には、僕たち二人は顔をこわばらせたまま真っ青になってしまいました。 
かぶりものじゃなくて、本当の顔だったんですよ。 


異常にでっかい顔。


中年の女性でした。 


巨頭症というらしいです。 


すれ違う間、僕たちをじぃ~っとすごい形相で睨んでいました。