銭湯、実話、不気味

849名前:
あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/02/17 18:00
今から十数年前に、私の身に実際に起きた出来事です。

その日、私は仕事が遅くなり、自宅のアパートへ帰り着いたのは、夜10時前でした。

早速風呂へ入ろうと思いましたが、あいにく共同風呂のボイラーが故障中で2,3日は入れないという事だったので、近所の銭湯へ行くことにしました。

そこの銭湯は、営業時間が10時までで、そのせいか、番台には婆さんが座っていましたが、脱衣所には他に誰もいませんでした。

私は、何であれ終了間際の雰囲気が大の苦手なので、風呂場に入るなり、猛スピードで頭を洗い始めました。

カラカラ、と風呂場のガラス戸が開く音がしました。誰かが入ってきたようです。足音が、私のすぐ後ろを横切って湯船の方へ向かいました。

ザァー、ザァー、と湯を浴びる音が聞こえてきました。頭の泡を洗い流して湯船のほうをチラっと見ると、確かに誰かが入っています。

ただ、極端に目の悪い私には、湯船の人影はボンヤリとしか見えませんでした。と、その男がこっちに声を掛けてきました。

「・・しかし、この辺りもえらい変わっていまいましたなぁ。」

どうやら、久しぶりにここらへやって来た人のようです。それをキッカケに、私とその人影はしばらく言葉を交わしました。

細かい内容は忘れましたが、確かこんな事を言っていました。

「古い友人がここらに居りましてな。そいつに大きな借りがあったんで、それを返そうと思って・・」

一緒に湯に浸かりながら、5分ほど話を続けたのですが、営業時間の事が気になった私は、先に風呂場を出ることにしました。

脱衣所へ出て驚きました。いつの間にか電気が消え、真っ暗になっています。番台に座っていたはずの婆さんも居ません。(もう閉めたんかな?)そう思い、慌てて服を着ました。

帰り際に風呂場の方を見ると、さっきの人影が、今まさに出てくる様子で、こっちへ近づいくるのが、ガラス戸の曇りガラス越しにぼんやりと見えました。


851名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/02/17 18:06
外へ出ると、表にパトカーが一台止まっていました。(なんやろ?)立ち去ろうとした私に、警察官が話しかけてきました。

「おい、こんなとこで何してるんや?」

「何て、風呂入りに来ただけですやん。」

警官は妙な顔をしました。

「風呂って、今日はここ営業してないぞ。」

「え、でもさっき僕入りましたよ、おばちゃんに金払ろて・・」

「おばちゃんって、ここの婆さんか?」

私が頷くと、警官は背を向け、背広の男を呼んできました。その男は、私に向かって言いました。

「ここの銭湯の爺さんがね、今日の昼1時頃に灯油かぶって自殺しよったんですわ。すぐ通報があって、私ら1時半にはここへ来ましてん。あんたがさっき番台におった言うたお婆さんな、可哀想に、わしらが着いた頃には気ぃ狂てしもて、今病院ですわ。」

私はあ然としました。

「そんなアホな。一緒に・・おじいさんも入ってたんですよ。」

「おじいさん?」「そういや、まだ出てきてないみたいですね・・」

そう言って、私は警官達と一緒に銭湯の中に入りました。

やっぱり脱衣所は真っ暗でした。あの人影はどこにもいません。風呂場のガラス戸を開けると湯気がモワっと出てきました。

「・・おい、これ見てみぃ・・」

警官の一人が床を指さしました。見ると、泥だらけの足跡が湯船まで続いています。その先の湯船の外に、子供用の古い靴がきちんと並んで置いてありました。

一応、これで終わりです。なんだか良くわからない話を長々とスミマセン。あったことをそのまま書くと、こうなってしまうんです。

自分的には、これが今までで一番洒落になってない体験です。


転載元:洒落にならない話を集めてみない?