
俺が幼少時に体験した話を一つ。
たぶん、俺が10歳くらいの時だと思う。家族5人で飯を食っているときに電話がかかってきた。最初母さんが出たんだけど、すぐに父さんに電話を変わった。
電話を変わると父さんは顔を険しくさせて、それから悲しそうな顔をした。電話を終えた父さんは母さんに
「Aが死んだ。自殺だって」
Aというのは父さんの同級生でそこそこ仲がよかったらしい。けど最近借金とアッチ系の人達のせいで首が回らなくなっていたらしく、その末の自殺らしい。
国道の歩道橋から車に向かって飛び降りたらしい。ほぼ即死だったそうな。明日は通夜いかないといけないといって、食事を中断したのを覚えてる。
次の日、通夜から戻って家族5人でTVをみていた。ぼーっとしてたから正確な時間はわからないけど、当時は9時に寝かされてたからそれより前だったと思う。
突然ガラガラっと大きな音を立てて玄関が開いたんだ。
田舎のボロ家だったもんだから、玄関は横に引く引き戸。だいぶガタが来ていて開ける時によく引っかかる。それが勢いよく開いたんだ。
その音を聞いて父さんが玄関まで走っていった。それから玄関先を見て、すぐにサンダルを突っかけて外に出て行った。3分くらいだろうか?
父さんは顔を強張らせて戻ってきた。それから「誰もいなかった」とだけいった。
俺の家は玄関を出るとすぐに道路があって、向かいは畑。家の駐車場側には自分の家の小さな畑があって、逆に人の家の畑があった。
畑二つ分くらい離れた所にボロい貸しアパートがある。一言でいうとものすごく見通しがいい。
誰かのイタズラかと思ったけれど、こうも見通しが良いと隠れる場所がまったくない。
しかも父さんはすぐに家から飛び出したわけだから、誰か逃げてたら足音や後ろ姿が見えたはず。なのに誰もいなかった。
父さんも母さんもその時は何も言わなかった。ただ俺たちは「今日は早く寝ろ」と言われて寝かしつけられた。
あれは死んだ父さんの友達が最後にあいさつに来たんじゃないかと思ってる。または、通夜に行ったときに友達を肩に乗せてきちゃったのか。
どちらにせよ、当時子供だった俺はびびりまくりで全然寝れなかった。それから夜中に時々、何かが廊下を行ったり来たりしてるような音がしばらく聞こえてた。
今は引っ越してて、今日その家を取り壊してきたから思い出ついでに一つ、話してみた。
コメント
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そして車に向かって飛び込むとは迷惑極まりない、下手したら運転手も巻き添えで死ぬって(怒)
霊界のルールでそれは出来ない。
厳密に言うと姿を見せたり声を出したりすることは可能だけど申請や手続きがかなり大変。
行きてきた間の善行や慈悲の助勢がなくなることもある。
いったい誰にどんな手続が必要なんだよ
今回のこの話、投稿者の家に訪ねて来たのは「父の自殺した友人」じゃあなくて、そこいら辺を適当に漂っていた割りとどーでもいい幽霊さんじゃないのかな?
「…おッ!ここの家の人間は怖がってくれそうだぜw」って彼ら(?)には丸わかりなんですよ。
同級生はオウムか、肩に乗れるくらいの珍しいチビ。
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