
怖くないし笑えないから外伝スレに書いた恵比寿顔のおじいさんの者です。笑える話を書きたくてきました。
おじいさんについてざっと書くと、祖母の大事にしていた恵比寿人形の付喪神(つくもがみ)みたいなもの。
ややこしい体質の僕に守護霊がいないため守っている。
普段呼んでいる名前は「えべっさん」で、結構物知りで色んな事を教えてくれたりした。
霊体だからか飛ぶことも出来るし、えべっさんにあった入れ物なら入れる。
本当に霊なのかと思うほどに自然とそこにいた。
「おい坊主、腹が減った」
えべっさんが姿を現す時は、いつもそう言って出て来る。
霊力は強いのか、ちゃんと守ってくれているが、たいていは近所の野良猫と遊んでいた。たまに箱のみかんの中で生き埋め?になりそうになっていて笑える。
823:15/05/23(土)22:11:03.30ID:HOaEJbeaS
できれば、そのややこしい体質とやらも詳しく聞きたいですな。
よろしければ外伝にでも。
824:15/05/24(日)01:21:24.70ID:UaIKzIUb5
了解しました。
えべっさんとの面白い話はここで良いですか?とりあえず
・えべっさんと僕の夏休み
・えべっさんと猫
・えべっさんの本気
どれを書けばいいと思いますか?
825:15/05/24(日)07:43:52.26ID:g4gAQcmPU
時系列で全部お願いします。
826:えべっさん:2015/05/24(日)13:20:38.06ID:UaIKzIUb5
ではとりあえず、僕が小学生だった時の夏休みの話をしましょう。
夏はやはりあちらさんの扉が開きやすいらしく、夏休み中えべっさんと一緒でした。
とある夜、ふと視線を感じて起きると、えべっさんも起きてジッと部屋の隅っこに視線を送っていました。
「えべっさ……」
「静かに」
えべっさんに言われた通り黙って隅っこにいる何かを見つめます。何やら、人型でなにをしているのかゴソゴソと。
しばらく黙っていると人型が立ち上がり、やれやれのポーズをします。
『ちゅーか、ここどこだしー、〇〇の家と違うんじゃね?』
と人型がつぶやくとうろうろ。
えべっさんは釣竿を取り出すと、人型に向かって釣り針をぶつけました。釣り針が引っかかったのか人型はジタバタ。
『いてぇ!いてぇ!ちょ、じじい止めろ!ちゅーかガキんちょも見てねーで助けろよ!』
あわてぶりと話し方から、555に出て来る海堂みたいだなーと思っていると、人型はえべっさんに引っ張られて倒れ込みました。
釣り上げられた魚の様にビチビチしてたかと思うと、身体を丸めて震えています。
さすがに可愛そうになり、逃がしてあげようよ、と言うとえべっさんは仕方なさそうに釣竿を振って壁の外へ投げ出してしまいました。
にゅっと壁から人型が顔を出して
「ちゅーか、お、まえら!お、おぉ、覚えてろよ!」
と叫んでいなくなりました。
あまりの馬鹿さに笑い転げていると、声に気付いた母親にしかられて僕は涙目になりながら布団にもぐって寝ました(ノД`)・゜・。
その次の日、ザリガニ釣りに行くといました。
その人型もとい海堂は沼の近くにある岩に体育座りをして悲しげにうつむいています。
えべっさんに悪意のない浮遊霊だと言われていたので話しかける許可をもらい話しかけました。
「おじさん」
『昨日のガキんちょか』
「おじさんなにしてるの?」
『お盆なのに迎え火がなくて迷子になってんだよ、それと俺はおじさんじゃない』
僕とえべっさんは顔を見合わせて教えてあげるべきか迷います。その日は七月の最終日で海堂に言うべきか悩みに悩んだあげく言いました。
「おじさん……お盆ってまだだよ?」
『……マジ?』
海堂は唖然として僕達を見ます。
「今日は、7月31日じゃ」
嘘でしょ?と言う顔で海堂は固まると、そのまま「失礼しました」と言って消えてしまいました。
どうやら日にちを間違えて来てしまったあげく、寝てて霊とリンクしやすい僕に引っ張られて家に迷い込んだそうです。
海堂さん、ちゃんと間違えずに戻れたかな?と思いつつザリガニ釣りを始めました(結局つれなかった)
これが一番強い思い出の夏休みです
ちなみにえべっさんの本気は、よくよく思い出したら外伝向け何で時系列的にと海堂さんのその後であるお盆の話にします。猫は高校の時なんでw
お盆になり、祖母の命令でホオヅキを祖母の妹の家に届けに行きました。
えべっさんも一緒でしたが、霊の帰宅ラッシュに巻き込まれるからと祖母の手作りクマの中に入っています。
「ホオズキの実ってミニトマトみたいだよね」
「食べてみれば分かるじゃろ」
何気ない話をして妹の家にホオズキを届け、お礼にとアイスをいただいた後、すっかり日の暮れた道を歩いて帰りました。
他の家ではすでに迎え火をやっており、いろんな人たちが帰って行くのが視えます。
いろんな人が帰ってるなーと思っていると、電柱の陰から視線を感じて、見ると海堂さんが立っていました。
「あれ?海堂さん」
『ガキんちょ、聞いてくれ!家がない!』
「え?海堂さんの?」
『海堂って誰だよ、俺は〇〇だ』
〇〇と言えば……と僕はえべっさんを見て考えます。そう言えば数年前に引っ越したなと思い海堂さんに伝えました。
(言い忘れていましたが、えべっさんといると霊と会話が出来ます)
海堂さんは唖然として、帰宅中の霊に話しかけて迷惑をかけ始めます。
どうしようか、とえべっさんに言うとえべっさんは仕方ないと言って釣竿を出すと、海堂さんを帰宅ラッシュの霊の中へ投げ入れてしまいました。
何をしたのかと聞くと「帰宅ラッシュの霊の中に紛れ込めば帰れるだろう」と答えて釣竿を仕舞いました。
海堂さんのドジっぷりに笑ってしまった体験です。
829:えべっさん:2015/05/25(月)03:38:22.82ID:uXiHjMkWU
えべっさんと猫
近所には猫屋敷と呼ばれる家があった。野良猫が住み着いては増えていく、猫嫌いな人にとってはある意味恐怖の屋敷だった。
そこに住んでいる人がいて、回覧板を届けると猫たちがいっせいにえべっさんを見て威嚇を始める。
この世の物ではないから警戒心が強いのかと思っていると、急にえべっさんが猫の方へ近づいて説教をした。
「猫ども、考え無しに子を作るとあとあと後悔するぞ?人間の中にもお前達猫を嫌う者もいる。害をもたらすものには容赦ないからな、きっと子猫も根絶やしにと考えて……」
恨むような猫の眼にえべっさんは黙ると焦ったように手を振って言葉を濁した。
「いや、わしは忠告をしようと思っただけであって睨まれる覚えはない」
済ました顔で言うが、声は震えている。止めとけばいいのに説教を続けていた。
やがてボス猫がえべっさんの前に現れると、本当に怒っていると言わんばかりに威嚇の声を上げると、えべっさんは尻餅をついて、あやまりたおした。
かわいそうになって回収し、猫にあやまると僕はさっさと回覧板を置いて猫屋敷から逃げた。
「猫は愛嬌があるが、怖いのもいる」
さめざめと言うえべっさんはいつも以上に可愛かった。
830:えべっさん:2015/05/25(月)03:39:06.81ID:uXiHjMkWU
長々と連投すみません。
えべっさんの思いつく話はこれくらいですが、質問があったら答えますので
832:15/05/25(月)09:11:20.17ID:aAC6WW6Vx
猫に家族計画を求めるとはw
えべっさんある意味大物だな!
834:えべっさん:2015/05/26(火)17:42:27.68ID:HppoQUYRv
>>832
ねこやしき、今も増加中らしくえべっさんは「だから言ったろうに」とつぶやいています。w
コメント
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まあ面白かったけど
にわかに信じ難いし
頭から否定するのも何か悪い気が…
えべっさん欲しい。
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