12/05/05
ドアを開ける時、絶対に正面は見ない。いや、見れない。幼少期にこんな体験をしたからだ。
お盆の頃、庭で花火をやることになった。興奮した俺は我先にと玄関のドアを勢いよく開けた。
すると、数メートル先の空中に生首が浮いている。俺は動けなくなった。
生首はお婆さんで、全体的に灰色っぽく見えた。無表情でじっと俺を見つめている。しかも、ゆっくり近付いて来る。
俺はただただ怖くて動けない。その時、背後から母の叫び声が聞こえた。しかし、変わらず生首はこちらを見ている。母が怒鳴りながらドアを閉めた。
結局、花火は中止になり、泣いている母と俺を父が慰めてくれた記憶がある。
母の話によると、どうやら生首のお婆さんは数年前に亡くなっていて、町内でも変人扱いされて嫌われていたようだ。
なぜ母が怒鳴りながらドアを閉めたかというと、お婆さんがまだ生きてた頃に母とトラブルがあったからだ。
母が赤ん坊の俺をベビーカーに乗せて歩いていると、お婆さんに声を掛けられた。赤ん坊をよく見せろと。
すると、お婆さんは俺の顔を平手打ちしたり、引っ張ったりしだした。さらにこの赤ん坊は悪い運気を運ぶような事を言って拉致しようとしたらしい。
その後も数回町内で会うと見せろ見せろとしつこく言われたようだ。
だから母はお婆さんがお盆の時期にあの世から俺、もしくは自分に会いに来たのだと思ってもう来るなと怒鳴ったのだ。
それ以来生首を見たことはない。けれど、ふとした瞬間に見えた気がする時もある。特にドアを開けていたらと思うと…
それに俺は悪運を運ぶ存在なのか考えてしまう時もある。
引用元:https://www.logsoku.com/r/2ch.net/occult/1323858057/
コメント
コメント一覧
自分の知ってる母親とその婆さんとダブって見えるはずだから
くらいの気負いが起きんもんかね、墓見つけて卒塔婆引っこ抜いて小便でも掛けてやれ
作者さん、どんまいっす!
へぼ吉でした(*´꒳`*)ありがとん♡
コメントする