夜の公園

829:本当にあった怖い名無し:2009/05/31(日) 23:58:09 ID:BgSIr4Av0
ジョギングを始めたんだ。 

まぁ、メタボ対策かな。少し太ってきたし 
そんなにストイックな奴じゃなくて軽~い奴。 
近所を1周して終わり程度なんだけどね。 

近くに公園があるんだよね。ブランコのある公園。 
公衆トイレがあって薄明かりが漏れてる。 
いつも公園を横目に走るんだけどね。 

トイレの正面にはベンチがある。 
ベンチの背面は土手になっている。 

いつもはベンチとトイレの間を走り抜ける訳なんだけどね。 

いつも走るのは少し遅い時間なんだよね。 
もちろん公園にはいつも誰もいない。 



831:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:03:48 ID:BgSIr4Av0
おとといだね。 

小雨が降ってたと思う。 
走っていたのは深夜だったから、多分1時頃かな。 

公園の入り口に差し掛かったら、いつも誰もいないベンチに 
女の人が座ってた。グレーのコート?を着てね。 
ギョッとした。びっくりして咄嗟に回れ右して公園の外を迂回して走りだした。 

走りながら考えてね。こんな時間に公園にいるなんてね。 
しかもグレーのコートなんて若い女だよね。 
行くトコないのかな?とか、彼氏と喧嘩したのかなとかね。 
オレんちは駅まで遠いんだよ。 

少しかわいそうに思ってね。もちろん下心もそれなりに合ったし。 
帰りにまだ居たら声かけようかなって思ったんだよ。 



832:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:08:16 ID:/f1dR9la0
しばらく走って公園に戻って来たらさ。 

まだ座ってたんだ。やっぱり若そうな女の人だね。 

なんか下向いてた。グレーのコート着ているしさ 
なんか雨も降ってるし。 

「大丈夫ですか?こんな時間に危ないですよ」とか声だけ掛けようと思ってね。 
ドキドキしながら近づいていったんだよね。 

公園の入り口を入ってね。ベンチに近づいて、脅かさないように 
できるだけ足音を立てながらね。近づいて言ったんだ。 

とにかく驚かさないようにね。「こんな時間に大丈夫ですか?」って声掛けようと思ってね。 
ふと足が止まった。 



835:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:17:27 ID:/f1dR9la0
何故足が止まったかはわからない。 
とにかくヤバいと思った。 

なんかね。この人薄いんだよ。うっすらと向こう側に透けるような感じ 
いや、上手くいえないけどね。分子の密度が薄いって言えばわかるかな? 
雰囲気全体が薄くてね。 
瞬間的に「あぁ、この人死んでるな」って冷静に感じた。 
「ヒトニシテハ、ナニカガタリナイ」 
心臓がドクンって鳴った。鷲掴みにされた感じ。 

女が顔を上げる瞬間に逃げした。 

もう全力で家まで走った。必死で走ったんだよ。 
振り返ったら怖くて動けなくなると思ってね。 
死ぬ気で走ったんだ。何とか家まで辿り着いてね。慌てて鍵を閉めたよ。 



837:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:21:26 ID:/f1dR9la0
でもね、予感があったんだ 

「キットツイテクルヨ」 

「見えるの?ねぇ見えるの?」って女の声が聞こえてたし。 

やっぱりね。 
部屋に戻ったらカーテンの細い隙間からこっちを見ていたよ。 

ジーっとこっちをみてた。 

あ~ぁ。ついて来ちゃったよ・・・何で冷静なんだろうね。こんな時にね。 
とにかく気付いてないフリをしてたんだけどね。 



840:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:24:47 ID:/f1dR9la0
少しずつね 

部屋の空気が侵食されていってね。 

ほんの少しずつだけどね。 
薄~いもやが掛かって来てね。 
あぁ、少しずつ入って来てるなってのが解かった。 

密度を薄くしてね。 
徐々に女が部屋の中に流れ込んできた。 

もうね、怖くて叫びださないようにね。 
気付かれたらヤバイからね。 
全然気が付かないフリしてね。でもジーっと見られてるのね。 
すごく観察してるの。こっちをね。 



845:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:29:42 ID:/f1dR9la0
無理に寝てしまおうと思ったんだよ。 

怖いけどね。眠って明日になったら居ないかもしれないじゃん? 
だからね。すぐに横になった。 

とにかくベットに横になってね。寝ちまえ!と。 
部屋中に嫌な雰囲気が漂っててね。相変わらず凝視されたままなんだけどね。 

直ぐに目を閉じればよかったんだけどね。 

天井に小さな点を見つけちゃったんだ。 
小さな黒い点なんだけどね。 
動くんだよ。少しずつ少しずつ。 

頭の中では「見ろ!見ろ!」って女の金切り声が鳴ってるんだ。 



847:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:34:54 ID:/f1dR9la0
動き出した点がね、少しずつ早くなってね。 
デッサンってあるじゃない?あのキャンバスに黒炭で絵を書く奴 
あんな感じでね。凄い勢いで点が形になって来てね。 
目になって、鼻になってね、どんどん描かれてね。 
早送りを見ているみたいにね。 

だんだん鬼のような形相の女になってきた。 

目をそらせないで、じっと見るしかなかった。 

天井に描かれた女がね、こっちを睨み付けたままね 

少しずつ降りて来ている気がした。 
ゆっくりとね、近づいて来てる、そう思った瞬間怖くて気が狂うかと思った。 



851:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:39:48 ID:/f1dR9la0
恐怖で声も出せずにね、確か泣いた気がする。 

だんだん世界が白黒になってね。 
ゆがんで回りだしたんだ。 

もうダメだと思った瞬間にね、大きく視界が歪んでね。 
気付いたら今日の昼だったよ。 

本当に今日は家から出られなかった。夢なのか、それにしてはリアルだったし。 
何もかも自信が無かったんだ。 
さっきあるものでご飯食べて、お風呂にも入ってね。 
やっと落ち着いてここに書き込めるようになったよ。 

さて、そろそろジョギングに行ってきますね。 
話したらなんだかとっても楽になったよ。 
付き合ってくれてありがとうね。 



856:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:52:47 ID:jGsCAL1v0
>>851 
乙! 
しかしこんな時間にジョギングに行くなんて…懲りてない? 



857:本当にあった怖い名無し:2009/06/01(月) 00:54:13 ID:vaPcx+470
>>856 
呼ばれてんだよ。 


引用元:https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1243074720/