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124 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/01/08(金) 17:17:17.93 ID:L4/3YOKq0.net
正月に帰省して高校時代からの友人と呑んだ。
そいつはバイク乗りで、バイクについて語り出したら止まらない。
でも俺はバイク乗らないし正直興味も無い。
で、そいつは峠とかもよく走ってると言ってたので、
「山走ってて幽霊とかなんか怖い体験したことない?」みたいな感じで水を向けてみたら、
「怖いって訳じゃないがちょっと不思議な体験ならした」とこんな話を聞かせてくれた。


友人がどこだったかの山(場所は聞いたと思うんだが酒入ってたんで忘れた)へ日帰りでツーリングに出掛けた時のこと。
一人でくねくねと曲がる山道を登っていたら、あるカーブを曲がったところで急にバイクが重く感じられたそうだ。
なんか後ろに人乗っけてる様な感じだが、もちろん誰も乗っけてなんかいない。
「なんか変なもん拾っちまったかな」と事故らないようにスピード抑えて気をつけながら走っていたそうなんだが、
カーブを2、3曲がった辺りでフッとバイクが軽くなった。
その後は特に何のトラブルも無く目的地に到着。
ところが帰り道、行きでバイクが軽くなった辺りで再びバイクが重くなる。
「またかよ」と思ったそうだが、どうせまたすぐ消えるだろうと特に深くは考えず安全運転で走り続けるも、
行きでバイクが重くなったカーブを過ぎても状況は変わらず、結局山を下りきって市街地に入るまでバイクの重い感覚は消えなかったらしい。
流石に何か連れて帰ってきたかと少し心配になった友人は、
仲間内で霊感が強いと言われてる奴に経緯は伏せて「何か俺に憑いてないか?」と訊いてみたんだそうだ。
だが返ってきた答えは、
「何も感じない。どうしても気になるなら神社か寺でお祓いでもして貰え。
 でも多分その金でちょっと美味い飯でも食った方がよっぽど気休めになるぞ」
で、友人も憑いてないんならと、この件についてはそれでおしまいにしたらしい。

「でも何も憑いてないとしたら本当に何だったんだろうな。あの感覚は絶対気のせいなんかじゃ無かった」と友人が言うので、
「街に着いて軽くなったんならそこで降りたってことじゃね?
 きっとその幽霊は誰かに憑きたかったんじゃなくて、山から下りたかっただけなんだよ」
と言ってやった。
「だけど登ってる時にも重くなったんだぜ?山を下りたいなら登ってるのには乗らないだろ」
「そん時はすぐ軽くなったんだろ?
 アレだほら、電車とかでうっかり逆方向のに乗って、慌てて次の駅で降りて引き返したりすんじゃん。アレだよアレ」
この怪異の正体が何だったのか真相はわからないが、俺と友人の間ではドジっ子幽霊ということで決着がついた。



129 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/01/12(火) 11:17:26.06 ID:x8wNRgpl0.net
俺の地元のかもしれない。
俺の地元だと、里には郷神、山には山神がいる。田の神は半年毎に山と里を行ったり来たりする。
郷神は一般に『塞の神』と呼ばれてる神様。山には入れない。
山神は山の神様で郷には降りてこれない。
山と里を行ったり来たりするのは、田の神だけ(郷では田んぼの近くの祠。山では山神の祠に同居してる)。
山と里の境に祠があって、郷神と山神が会える場所なのよ。
郷の神が年に一度出雲に行く時と帰ってきた時には、ここで会合をする。
そのほかにも寄り合いをすると言われてるんだけど、寄り合いの後は持ち寄りで宴会になる。らしい。

集落に伝わる昔話だと、昔殿様に用を言いつけられた侍が騎馬で通りかかった時「暫く」と言われて何か乗った気がしたらしい。
それでしばらくして「後ほど」と聞こえたら、ふっと軽くなったんだと。
それで帰りにもまた、「やあ来た来た」を声がしたら何か乗った。そして「ここまでここまで」と言われたら軽くなった。
怪しからぬ物が憑いたと思った侍は報告を済ませると家に籠もり、物忌みをしてたらしい。
しばらくして城から呼び出しがかかった。
藩主のご母堂の夢枕に神様が立って、「先日貴殿の使者の馬に同乗をさせてもらった。酒の上の事であるから許されよ」と告げたそうな。
それで侍は物忌みを止めて出仕。
集落には侍と殿様から酒と肴が届けられて、いくら神様でも藩士を驚かせるのは良くないのであまりしてくれるな。と要請があったそうだ。

集落では、途中で足りなくなって物を取りに戻った神様が横着した。っていわれてる。
あまりに似てつ体験で吹いたわ。俺の集落の神様ならごめんね。酒の上での事だから許してやってくれ。


引用元:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1403468618/