近畿のあるお寺で開かれる骨董市で仏像と携帯用の小さな木箱に入ったお地蔵さんを買った。
今思えばなぜそんなものを買おうと思ったのか分からないが、もしかしたら当時の私は、新しい環境になって気が弱まっていたので、何か心の支えになるものが欲しかったのかもしれない。
ともかくも少し骨董市でブラブラする。そのうち、中国の武将のような勇ましい鬼神を模した木造の像と、小さな木箱に入ったお地蔵さんが目にとまって購入した。
家に持ち帰り、本棚の上にかざった。異変は、それから起こるようになった。
874:本当にあった怖い名無しsage:2013/05/09(木)12:26:11.56ID:+hhF6PUr0
部屋に安座させて数日がたったある夜、寝ていると何か見られている気がする。ん?と思って部屋を見渡すけれど、特に変わった様子もない。
おかしいなあと思い、また眠りにつく。そんなことが数日続いた。
ある日の夕方、仕事を早めに切り上げて帰宅してなんとなく鬼神像を見る。すると、夕陽に照らされたその鬼神像が何やらものすごくまがまがしいオーラを発しているように思えた。
何というか、言葉にできないのだが、とにかく不気味というか…。
少し不安になってお地蔵さんの方も見た。するとそのお地蔵さん、買う時には気がつかなかったような本当に物悲しい顔をしているように見えた。
なんとなくモヤモヤっとして鬼神像とお地蔵さんを押入れにしまった。
するとその夜、足を引っ張られた。ちょうど足下に押入れがあるのだけど、寝ているとズズズっと自分の身体が引っ張られる夢を見た。
いや夢よりももっとリアルだった。息苦しく、押入れのところが歪んで見えた。鬼神像とお地蔵さんの姿はなかったんだけど、とにかく押入れの戸がググっとこう、らせん状に歪んで見えた。
875:本当にあった怖い名無しsage:2013/05/09(木)12:28:26.86ID:+hhF6PUr0
さすがにこれはまずいと思って次の日の朝、押入れから取りだしてみると、鬼神の顔の一部、わかりにくいところが焼けて溶けていることに気がついた。
なんとも・・。
なんで買う時に気がつかなかったのかと茫然とした。そして、その鬼神とお地蔵さんをできるだけはやくお寺に納めることにした。
最初のお寺には断られ、その後とても親切なお寺が引き取ってくれることになった。そこで連絡をとって快諾してくれたお坊さんがその2体を見ていった一言。
「これは、きもいな…。」
お坊さんってそういうものを信じないと聞いていたから、この一言を聞いたときにはさすがにゾっとした。
モノには魂が宿るというのは本当にあることなのかもしれないと思った。だから仏像などは安易に骨董市なんかで購入するものじゃない。
納めてからはおかしな現象はパタリとやんだ。たまにそのお坊さんへの感謝とともに思いだす、私の怖い話でした。
878:本当にあった怖い名無しsage:2013/05/09(木)12:45:50.94ID:7zXN1Akw0
>>872
近畿のお寺で骨董市というと、東寺さんかな?
879:本当にあった怖い名無しsage:2013/05/09(木)12:47:58.30ID:+hhF6PUr0
いや違います。近畿のもっと田舎の方の、小規模な骨董市です。
880:本当にあった怖い名無しsage:2013/05/09(木)13:08:06.20ID:7zXN1Akw0
>>879
そうなのか、蚤の市って結構あちこちでやってるんだな。
そういえば昔東寺さんで、お坊さんっぽい格好の人が仏像系の骨董品をしばらく見て、突然手を合わせてお経?をとなえた後、それを買っていったのを見たことがあるな。
骨董品として飾る場合仏像系のモノは魂抜きをしないといけないらしいんだが、していない骨董屋の方が多いらしいね。
882:本当にあった怖い名無しsageNew!2013/05/09(木)13:32:12.88ID:5MuDKPSB0
>>880
ほんとですか…。
やっぱりあるんですね、そういうの。
魂抜きは初めて知りました。一概には言えませんが、骨董品の方はわりとそう言うことに関しては手を抜く人が多いかもしれませんね。
そのお坊さん、私が像を買った骨董屋の主人へ、引き取りの打診をしてくれたんですが、そんなモンは知らんと断られたそうです。
返品ではなく無償で引き取るお願いなのに、それを断るとは思いませんでした。
まあ、骨董関連はほんと怖いですね・・。
コメント
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手を加えれば加えるほどなにもできなくなる
行く末は人魚とか両面宿儺みたいな冒涜的呪物の製作者か
フリーはfree、自由な売買って意味だと思ってたよ!
「flea(蚤)」がついた古着の売買って意味なのね。ガッテン釦を10連打したい気持ちだわ
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