最近友人に話したら怖いと言われた実体験。
事の始まりは私が小学一年生の時だと思ってる。隣の家の同級生Tちゃんと下校中に帰り道の国道で変なものを見た。
私たちが歩いてる歩道とは反対側の田んぼのふちにサッカーボールくらいの塊があるのだ。何だろうと二人で目を凝らすと、それは犬の頭のように見えた。
まだ子供だった私たちは、特に怖いとは思わず、そのまま何事もなかったように帰宅した。
翌日、登校している時にもその塊はまだあったが、やはり何とも思わずそのまま通りすぎた。
でも帰りになったらそこには塊はなくて、代わりに木の柱(墓にある四角柱で小さな屋根が付いたようなやつ)があった。
やっぱりあの塊は頭で、事故があったから柱が立てられたんだろうなと思った。それで帰宅してから母に
「国道で昨日とか事故あったの?」
と聞いてみると
「ないべ。何かあった?」
と聞き返されてしまい、子供心にあの塊の事は話さない方がいいと思い、適当にはぐらかした。
後日、Tちゃんに塊の話をしたら、発見した翌日の登校時にはなかったと言われた。
---それから約十年後。私が高校二年か三年の時。
うちの実家は米農家で、田植えが終わって田んぼの水を母が確認しに行った時のこと。たぶん私が学校から帰って来てから聞いたから、母が田んぼに行ったのは午後三時~四時の間だと思う。
「さっき水見に行ったら犬いだっけ。姿だば見でねぇども大型犬だべ。やけに低い声したっけから早めに切り上げてきた」
その時は特に気にしなかったのだが、その日から数日置きに、二週間ほど同じ体験をしている。だが二週間たった日、いつものように田んぼに行ったところ、犬の姿があったと言うのだ。
でもその犬は中型の雑種で、今まで聞いた鳴き声の犬ではないとすぐにわかったらしい。なぜかというと、その犬が見えているのにいつもの低い犬の鳴き声が聞こえてきたからだ。
二週間も続き、さすがに気になった母は声のする方に確認に行ったらしい。どうやら田んぼの脇を通ってる線路の反対側から鳴き声が聞こえるようだった。
襲われても困るので軽トラで線路のギリギリまで行き、車内からそちらを確認した。そこに見えたのはやはり大型犬だったようだが、頭が見えなかったらしい。
後ろから見たのなら見えないかもしれないが、尻尾が奥にあったからどう考えても正面から見てたと言う。
だが、線路を挟んでおり、それなりの距離から見ているので正面を向いてても頭が見えにくかったのかもしれないと思い、母はそのまま帰ってきたそうだ。
その話を聞いてから小学生の時のあの塊を思い出したが、それまで霊的体験などしたことがないので変な方向には考えずに終わった。
だが、大学生になりこの話を先日友人にしたところ相当怖がられたのでここに書いてみた。
今になって考えてみたのだが、私が見た塊はやはり犬の頭だと思う。そして母の見たのが塊の胴体じゃないだろうか。
しかし、私が見た場所と母が見た場所は直線距離でも二キロは離れてるから違うと言ってしまえばそれまでだ。
そしてこの体験と関係あるのかわからないのだが、この後から不思議な事が起こっている。
私が実家にいる間は、遠くに旅行して帰った時に、そして隣県の大学に入ってからは、帰省した時に必ず誰かが死ぬのだ。
それは近所の住人だったり、親戚だったり、少なからず実家に関係のある人間だった。幸い、家族や親しい親戚の人間ではないので安心している。
安心しているが、昨年の夏に帰省した時に愛犬が死んだのでとても悲しかった。
今月末に就職の関係で実家に戻る事になったので、また何かあるのではないかと思っている。
長くなって申し訳ない。
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帰省の不安は家族の身代わりペットを何匹か飼えば解決する。可愛がってあげなよ。
犬を埋める。ただし頭だけ地上に出るようにして、犬の前に餌を置く。
餌は犬の口に届かないギリギリの距離に置き、犬の衰弱を待つ。
飢餓から生じる狂乱が限界に達したら、犬の首を切断する。
犬の首を呪いの対象者が通る地面に埋める。
このとき、対象者以外の人間がそこを通過しただけでも、呪いは伝播してしまう(と伝えられている)。
本来は埋めるべき犬の頭を、呪者は対象者の田んぼに放置した。
──結局の所、呪者は犬神の呪術など信じてはいなかったのだろう。
“呪い”は対象者が自覚した時点で発動する。
「犬を殺すような非道な手段を用いられるほど、おまえは恨まれている」と知らしめるのだ。
日常の不運や身内の不幸は、すべて犬神の呪術に関連付けられる。
だから対象者は犬の頭部を弔った。
投稿者の友人には一連の話を「相当怖がられた」という。
友人は犬神の呪術を知っていたのではないだろうか?
そして、投稿者に「対象以外にも呪いは伝播する」と教えたのではないだろうか?
こうして“呪い”が発動した。
日常的な不幸を、すべて犬神の呪術に関連付けて思い悩んでいる……。
などと考えてみた。
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