恐い

13/08/30
人生で一番怖かった話。

俺の友達Nがいいバイトを見つけたって言ってきたので内容を聞いてみると、夜中に運転手をやるだけで一日で5万もらえるという。

次の土曜日の一日限りのバイトなんだと言っていた。そして土曜日の夜中2時頃にそいつから電話がかかってきた。

「今、バイトでT山に来てるんだけどさ。このオッサンなんか怪しいんだよな」

俺が何が怪しいのかと聞くと

「荷物を俺に見せないし、この仕事の事誰にも言うなって言うし、今も穴ほってるみたいなんだよ」

俺が「まさか死体とか…」というと友達Tは

「もし俺が行方不明になったら坊主頭のオッサンに殺されたと思ってくれ」

と言って切ってしまった。

俺はびびらせようとしてふざけてるんだろうと思った。そして一時間後ぐらいにまたNから電話がかってきた。

「バイト終わったか?」

と聞いてみると無言で切れてしまった。その日はもう電話はなく、次の日になったのでNに電話をかけてみると電話に出ない。

夜の仕事だったので寝てるんだろうと思い、また次の日にかけてみたが全く電話に出ない。その後警察に捜索願が出ていると聞かされた。

まさか本当に殺されたんじゃないか…とすると2回めの電話は発信履歴からかけてきた犯人…?

あの電話の会話を全部警察に言おうかと思ったのだが、話ができすぎていて俺が疑われるんじゃないだろうか、と思って怖かったので、電話があった事とバイトでT山にいると言っていた事だけ警察に話した。

警察はT山を捜索したらしいが死体は見つからなかった。Nの行方もわからないままだ。

その後も知らないやつからの着信がたまにあるので怖くてケータイの番号を変えた。しかし犯人がNのケータイを見たのなら名前も知られたという事になる。