落雷
13/07/23
子供の頃、住んでた街の大木に雷が落ちた。大人二人でやっと手が回るくらいの大きさの木。

当時、マンションの6階に住んでて、その時はずっと遠くの雷を見てて、すぐそこの並木道に落ちた瞬間を見た。

まさか、こんな近くに落ちるとは思わなかった。近くで遊んでた妹はひっくり返って驚いてた。

妹が見に行きたいってグズったけど怒られた。正直ボクも行きたかった。木のかけらが欲しかったから。

だから夜中、家を抜け出す事にした。午前1時。妹に叩き起こされて出発。雨は上がってたけどジメジメがすごい。

現場までは大体5分くらい。
到着すると妹が

「すごい!すごい!」

と興奮してる。

「すごい。こんな太いの折れた」

て言うと

「違う下!根っこのとこ」

よく見ると、木の周りに猫がいっぱい集まってるの。10匹はいたと思う。

(o'ヮ'o)わー!って近づいたら、なんか大型犬くらいのヤツが上にいて、こっち見てる。睨まれた瞬間、一歩も動けなくなった。すぐに霧みたいになって消えて、動けるようになって、急いで家に帰った。

帰る途中に妹が

「銀色きれいだったねー」

なんて言ってたけど、ボクにはそこまで見えなかった。