
以前、震災直前に猫らしきものに助けられた話を書いたものです。続報らしきものが出てきたので再び。
親戚の結婚式があったので田舎に戻っていたのですが、その席で年の離れた従兄弟が話題にしたことです。
私が幼いころ、シロちゃん(仮名)と言う架空の友達が私にはいたそうなんです。子供の頃って一人遊びのようなものをすると思うんですが、その上で架空の友達を作っていた…的な。
特にうちは一人っ子な上に両親は共稼ぎと言う家庭でしたから、一人の時間が長く、そう言った一人遊びをしていたのだと思います。
ただその相手がやけにはっきりしていると言うか、子供が考えたにしてはリアルというか、詳細な設定があったようなんです。
私はまるっきり覚えていないんですけど、従兄弟が遊びに来ていた時、私の部屋から楽しそうな話し声がずーっとしていて、友だちが来ているのかなと思ってのぞいてみたら私一人だった。というようなことがかなり頻繁にあったようなんです。
そんなこと覚えていなかったのでびっくりしていたのですが、私が家に帰って来てから母から思い出したように電話がありました。
母いわく、そのシロちゃん(仮名)は裏のお稲荷さんだと思う、とのことでした。
私が幼いころに住んでいたのは借家だったのですが、その家の裏手にちょっとした山のようなものがあり、ちゃんとした神社というより祠(ほこら)のようなもの(小さな鳥居と旗?のようなものがあったような気がします)が祀られていたんですけれど、それがお稲荷様だったようです。
母が言うには、大きな神社にお宮参りに行った帰りにその祠の前を通った時、ずっと寝ていた私がいきなりきゃっきゃと笑い出したそうなんです。
なにもないのに何でだろう、と思っていたようですが、私を連れて散歩に出かけたりすると必ず祠の前で笑うし、夜泣きがひどかったようですが、思い立って祠の前まで連れて行くと機嫌が治って、すぐに寝付いたそうなんです。
不思議な事もあるものだな、全然覚えてないな、と思いながら母の話を聞いていたら、おもむろにこう続けました。
多分あんたを助けてくれたのもお稲荷さんだと思うよ、と。いや、さすがにそれはないだろうと私は言ったんですが、あんたとシロちゃん(仮)は仲が良かったから守ってくれたんだよの一点張りでした。
いくらなんでも神様が一人のために(それもずっと忘れていた薄情な子供のために)力を貸してくれるなんて都合が良すぎると思ったので、適当に話を合わせてその日は電話を切り、そのまま寝ました。
その夜夢を見たんです。うちの実家は私が小学生の途中の頃に住んでた借家の近くに出来たマンションを購入したというものなんですが、ウチはそこの五階以上の高さにあります。
うろ覚えですが、マンションに引っ越してすぐの頃に私はベランダから落ちたことがあるんです。その時の夢でした。
夏場にベランダに子供用プールを出して遊んでいて、足がすべって柵の間から落ちてしまったのですが、落ちる途中で、あ、シロちゃんがいるから大丈夫だ、と思っている私の夢でした。
確かに実際私はベランダから落ちたことがありました。その事件以来子供用プール禁止になっちゃいましたので確かなはずです。でも落ちたあとどうなったかうろ覚えなんですね。
小学二年か三年だったはずですので、はっきりと覚えているということもないでしょうけれど、それだけ大きな事件ですから、まるっと忘れてるのも変だなと思い、母に電話をかけて聞いてみました。
母の話によれば、かすり傷程度でほぼ無傷だったそうです。
救急車も呼ばれて病院に運び込まれたらしいんですが、植え込みに落ちたにしてもケガをしていなさ過ぎで、お医者様も不思議がっておられたとか。
あの時シロちゃんいた、多分、と母に告げると、ほらね、と言われました。
ただ、夢で見たシロちゃんは人間じゃなく、なんか白いもこもこしたものでした。お狐さまかどうかはわかりません。どちらかと言うと直感的に猫っぽいものでした。
結局それが何だったのかはさっぱりわからないのですが、子供の頃のアルバムをひっくり返してみたら、祠の近くの空き地で撮った写真に、白とシマのまん丸のぶちネコが写ってました。
印象的にはその猫のほうが夢で見たシロちゃんっぽかったのですが、答えはわからずじまいでした。どちらにせよ、次に実家に帰ったときは、ちゃんと祠にお礼に行こうと思っています。
長々失礼しました。
書きながら頭の中をまとめて少しスッキリしつつ結局助けてくれたのはどなたなのだろうかと謎は謎のままでした。
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小学生が隙間から落ちてしまうような柵は欠陥。
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