
小学校6年生の頃、中学受験のために電車で塾に通っていた。
帰りは、同じ塾に通う近所の子と一緒だったので暗くなっても怖くなかった。帰り道は広い公園を通ると近道だったのでいつも公園を通って帰っていた。
ある日、いつものように9時ころに公園を通っていると、はしっこの大きな桜の木の下に、青い服を着た女の人が立っていた。あまり気にしていなかったんだが友人が変なことを言い出した。
「あの人やけに背が高くない?」
首をうつむきにして立っている女の人は、遠目にも高い位置に頭があるように見えた。
ちょっと気になって少し近づいて気づいた。女の人は空中に浮いていて、大きな枝からヒモがぶら下がっていることに。
公園のすぐ近くにある交番まで恐怖のあまり声も出せずに二人で駆け込んだ。お巡りさんは安心して大泣きする子供二人をやさしくなだめてくれた。
やっと落ち着いて事情を説明すると、なぜかすぐに現場に行こうとせず、二人を家まで送り届けてくれた。
後日、親から聞いた話だとその晩、送ってきたときにお巡りさんは次の日に交番まで来てほしいと親に言っていたようだ。
次の日に親が交番に行くと友人の親も来ており、お巡りさんと一緒に現場に行ったらしい。
そこには、大きな枝が根元から切られた桜の木が立っていた。
ちょうど1年前に青い服を着た女性がその桜の木の大きな枝で首つり自殺したこと。
ヒモをかけた部分から枝が腐り始めたため、その枝を根元から切り落としたこと。(同様に首を吊る人が出ないようにする意味もあって)
まだ枝がある頃から幽霊の噂が立ち、枝を切った後も交番に「青い服の女の人が首を吊っている」と駆け込む人が何人かいたこと。
ということを教えてくれたらしい。子供には幽霊だったというとよけいにショックかもしれないから、それは伏せておくようにと言われたらしい。
その後、20歳になった後に初めて金縛りにあい、それから変なことに遭遇することがたまにあるようになって、親にお祓いできる人がいないか相談したときに「実はね」と、この話を教えてもらった。
首つりを発見した(と思い込んでいた)ことは覚えていたし、その光景は忘れられないが、まったく幽霊には見えない存在感だったよ。
お祓いの方は26歳の時にようやく本物の人に巡り合い、お祓いをしてお札をもらってから何もなくなった。
それまでにもいろんな人(結構有名な人もふくむ)に何度もお祓いしてもらったけど、何の効き目もなかったw
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流水りんこの実話怪談で
自分勝手な家人の首吊りがあった庭木だが立派な大木だったので
材木にしてお屋敷建てたら梁からまだぶら下がってる話があった。
霊障つきで遺産相続した人は自治体に寄付して難を逃れた。
タイトル失念。
そんのことで切られた桜の木の方が恨めしいと思ってるでしょ
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