ナイフ
08/01/16
霊的な話ではありませんが、小学校5年ぐらいのときに体験した恐怖体験です。

私は母子家庭でその当時は木造の古いアパートの1階に、母親と2人で住んでいました。アパートは小さな通りからさらに奥に入った袋小路に建っていました。

夜中にふと目を覚まして、ベランダではなく通路側の窓の方を見ると、カーテンが閉まっているけど、かなりすき間があって、そのすき間から顔がチラチラと見えました。

その窓はザラザラの模様が入っていて中が見えないようになっているけど、一番上だけは普通のガラスなので、表においてある洗濯機の上に乗ると中が覗けます。

私は恐怖におののきながら布団の中から声も発せず、じっとその方向を見ていました。

表にいるのはボウズ頭の男で、通路には外灯も点いているので中の様子は暗くてよく見えないらしく、しきりに顔を動かして中を見ようとしていました。

そして手を日差しをさえぎるように目の上に当てて覗いて来たのですが、ナイフのようなものを持っていて、外灯に当たってその男の頭の脇でギラギラと光っていました。

怖くて怖くて布団の中で半べそになりながら、早くあきらめてくれと願うばかりでした。

男は中は見えていないみたいですが、窓を開けようとしているらしく、木製の窓が力が加わるたびにギッときしむ音を立てていました。

わたしは布団の中で汗びっしょりです。たぶん時間にして2~3分ぐらいだったと思いますが、2時間ぐらいに感じました。

男はあきらめて行きましたが、今でも窓から覗く男の光景がトラウマになっています。

余談ですが男が去った後に泣きながら母親を起こして訴えました。

母親は眠たそうに、夢でもみたんだろうから早く寝なさいみたい、なことを言っていたのですが、そのとき近所からギャーという女の叫び声が聞こえて、飛び起きました。

そのあとは警察は来たり、すごい騒ぎになりました。うちの洗濯機にも足跡がクッキリとついていたのを覚えています。