11/09/15
昔、一度だけ見たことがある。いつ、どこでなのかは覚えていないが、体験だけは覚えている。
俺がかなり小さいころだったから、10年は前の話。そのころ、夏休みや大型連休となると必ずと言っていいほど、両親と俺と弟の4人、家族で旅行によく行った。
で、体験の舞台はある旅館だった。
部屋の中でその日を過ごし、やがて寝ようという時刻。俺と弟は親よりも早く布団に入ってた。そのあと寝付けないこともなく就寝。
ふと、俺は夜中に目が覚めた。電気がついていなかったから、親ももう寝たんだな…と思った。それで寝た体制のまま周囲を見ると、異常なのが目に飛び込んできた。
天井。そこに、女がぺったりと張り付いている。床に寝転がってるように、大の字で天井に張り付いていた。服は真っ白。ガウンというか…ローブみたいな感じだった。顔も見えた。でも確実に知らない人だった。
俺、その女の人見つめながら思ったんだ。「……なにしてるんだろう?」って。小さなガキの俺様様だったw
その時は不思議と怖くなかったんだ。『幽霊の恐怖』っていうのを理解してなかったんだと思う。逆に今の俺が見てしまったらと思うと、それこそガクブル。
で、俺は知らないうちにまた寝ちゃったみたいで。目を覚ましたら朝になってて、親はすでに起きてた。親にその女の人を見たことを話したけど、信じてくれなかった。
で、最近不意に思い出して、また話してみた。でもやっぱり信じてくれなかった。親も弟も。今後も旅行に行ったりはしたいけど、遭遇はしたくないな。
あ、そうそう。今思い返すと、夜中の部屋の中、うす明るかったんだ。豆電球のオレンジ風の色じゃなく、ちょっと青っぽい感じの。
窓の外から街灯か何かの光が入ってきてたとかならまだしも、創作みたいに本当に幽霊ってぼんやり光を発するのか?
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