線路
09/10/19
うちの親父が子供だったころの、とある東北の田舎での昭和30年代の話。

うちの実家はすぐ近くに駅があって、線路に囲まれたとこにあるんだが、飛び込みがよくあったそうだ。

夜中に汽車の急ブレーキ音が聞こえると、またか!とばかりに周りの住民が野次馬しにいったそうだ。

いつものように急ブレーキ音で駆けつけると、下半身がちぎれた男性が苦しい痛いとうなってる。そのかたわらでどこぞのバアさんが、なんでまたバカなことした!って説教してたって。

それを見た親父は、それどころじゃないだろってゾクッときたらしい。汽車や、周りには肉片が飛び散り、凄惨な状態だったそうだ。

親父はその一回だけしか見なかったらしい。思い出すのも嫌みたいで、家族で自殺のTVのニュースを見てて、ぼそっと話した。

そんな自殺多発地域だったらしいが、特に幽霊の目撃者もいない平和な住宅地になっている。