オッドアイの猫
12/06/06
高校生の頃の話。

今から五年くらい前かな?友達とつるんでよく心霊スポット巡りをしてた。結局心霊スポットで幽霊を見ることはなかったんだけどさ。

ある日、地元では有名な潰れたパチンコ屋が心霊スポットとなってて、探索してたんだ。

でも特になにもなく、帰ろうかってなって外に出たら、来る時は気づかなかったんだけど、脇に小道があったんだ。

「こんなとこに道があるぜ。どこに続いてんのかね?行ってみようぜ」

ってなった。

舗装されてないその道を行くと、海に出た。海に近い街だったから当然なわけだじけど、少しガッカリした。

「なんだ…ただの海に続く道かよ」

って。

ただせっかく海に来たし、そのまま帰ってもつまらんってことで、しばらくそこにいたんだ。そしたらヒョコッと一匹のネコが現れた。

海の近くだから野良猫を見るのは珍しくない。でもそのネコがちょっと変わった両目で、色がそれぞれ違う。青と黄だったかな?

へぇこんな猫もいるんだなーと思いながら、なついてる風だったのでもふもふしてた。んで気づいたらそいつ以外にも五匹くらいネコがいるのね。しかも全員青黄の眼。

兄弟かな?と思ったけど、全員毛の色が違う。眼だけが同じ。

不思議なこともあるもんだなー、と思いながら相手してたんだけど、飽きたのか猫たちはどっか行った。

俺たちももう帰ろうかってことで、来た道を引き返してた。

そこで老人とすれ違ったんだよね。

こんなとこ通る人いるんだー、って思ってチラッとその老人をみたら猫と同んなじ眼。その瞬間汗が一気に冷えたのを覚えてる。

それでもなんとか道を抜けて、パチンコ屋の横を通って、国道に出た時、みんながそろって口を開いた。

「さっきのじいさん、猫と同んなじ眼してたよな…」

なんか薄気味悪くてそれ以来その場所には近づかなかった。

今でもたまに思い出すけど、そのたびにじいさんの眼がフラッシュバックする。猫たちは可愛かったんだけどなーと。

スレ汚し失礼しました。