07/07/31
投下してみます。何年か前の、ファミレスでバイトしてた時の話。
24Hの店で、私は当時22:00~5:00のシフトで入ってたんだけど、まぁ結構田舎に立ってたから平日とかはそんなに混まないわけよ。休日はともかくね。
で、その平日での話なんだけど、私、ちょっと用事があったから昼のうちにマネージャーに頼んで入りを0:00にしてもらってた。
その用事が思ったより早く済んで、家で余裕ぶっこいてたら、23:00ちょい前くらいにシフトリーダーの人から電話があって
「今すぐ来てくれ」と。
急いで用意して着いたのが23:30回ったあたりだったんだけどビックリ。待ちの客こそ居なかったもののカウンター以外ほぼ満席。
その日は祝日でも何でもない火曜だか水曜だったからリーダーに何があったのか聞いた。そしたら
「近くで火事があったんだよ。その帰りの野次馬が多い」
だそうで。あーなるほど、納得。
すごい忙しかったけど、所詮火事のついでに集まった客。長居されることなく順調にはいていった結果、1:00回る頃にはほとんど残らなかった。
あとは通常どおりの営業ってことで、シフトリーダーと厨房で残業してたバイト君が帰って、残ったのは私と、もう一人の厨房バイト君。
大量の食器を下げたあとは暇だったんで、私はウェイトレスステーションにひっこんで厨房バイトの男の子と話をしたんだ。
男の子も火事の話は知ってて、どんなんだったんだろうねーって言ってきたから私は客席から聞こえてきてた噂話と、シフトリーダーからちょびっと聞いた話をそのまま伝えました。
その内容が
・出火は近所のゴミ屋敷(テレビで紹介されてるものほどひどくはないけど、近辺では有名だった)
・大量にあったゴミのおかげで火の回りが早く全焼
・隣接していた木造一軒家を巻き込んだ
・最低でも二人?救急車で運び出されたらしい
・鎮火するまで何時間もかかったらしい
まぁこの程度しか分からなかったんだけど、二人して怖いねーゴミはヤバイねって話をしてたんだ。
そうこうしてるうちに最後のグループが退店して、店内には私と男の子の二人だけになった。
確か2:00過ぎくらい?男の子は食事を取るためにバックヤードへ。
それからは客が来る気配もなく、私はウェイトレスステーションでシルバーを磨いたり、デザート用のフルーツ刻んだり、アイスつまみ食いしたりしてたんだけど、突然店の中に匂いがしてきた。
なんか、肉を焼いた系のあの匂い。
こんな匂いがしてくるなんて厨房からとしか考えられないんだけど、別に何か焼いてる気配もないし、そもそも厨房担当の人がいないから調理の匂いがしてくるはずもない。
厨房を見渡したけど、火をつけっぱなしの気配もない、オーブンも止まってる。
しかも何かフロアーの方からしてくる気がする……そう思った瞬間、店のドアが開いた時に鳴るベルがなり、次いで客がレジの前に来ると反応するセンサーが鳴った。
びっくりしたよ。それが鳴った瞬間匂いが強くなった。
最初は肉を焼いてる匂いに似てると思ってたけど、そんなんじゃなかった。嗅いだことのないような強烈な匂いで吐き気までしてきた。
実際客が来たらフロアーに出なきゃいけないんだけど、本能的にヤバイと思ったっつーか、恐怖心が脳内占めたみたいになって、足ガタガタさせながらステーションの隅にへたりこんでしまったんです。
匂いは消えない、なんかヤバイ系の気配はする、吐き気がすごいで超パニック。
普通の客だったら店員が出てこなかったら店員呼ぶじゃないですか。それもなくて、とにかく怖い怖い。
時間感覚もなくなって、ずーっとおびえまくってた。そうこうしてるうちに不意に空気が変わった。
ぺたん、ぺたん、って音がし出した。裸足の人が歩いてるような音がしだしたから。
もう私ガクブルですよ。その時になって初めてバックにいる男の子を呼ぶことを思い付いたんだけど、声も出ないし体も動かない。
金縛りにあったみたいに硬直しちゃって、何もできずにステーションの入口を見てた。
ぺたん、ぺたん、ぺたん。
音が立ち止まった時には私、発狂寸前。だってすりガラスにうつむき加減の人影が映ってる。
涙がボロボロあふれてきて「ごめんなさい、ごめんなさい、帰って…!」ってとにかく祈ったけど、ムダだったみたい。
人影はゆっくり動いた。頭を下げて、お辞儀するみたいに。
そこで私、絶叫。
真っ赤に爛れた左手と顔の上半分が入口からこっちを覗いた。すると奥からバンッて音がして
「何!?」
ってバイトの男の子の声が。
そこでやっと動けるようになって、必死で目を瞑って頭を抱えながら、とにかくキャーッ、キャーッて叫んだ。端から見たら本当に発狂してる人みたいだよね。
男の子が駆け付けて抱き締めてくれた。
「落ち着いて!どうしたん!落ち着け!」
とか叫んでた気がする。
しばらくしてやっと落ち着いてきた私(この間に本当の客が来なくて良かったw)は、超泣きながらことの顛末を説明。
男の子は黙って話を聞いて
「怖かったな、でも大丈夫、俺も休憩からすぐ戻ってこっちいるから」
って言ってくれた。その頃には匂いも消えてた。
その後は何組か客来たけど、案内もオーダーも全部男の子がやってくれた。
テーブルを片付ける時は二人で行って、特に仕事がない時はステーションでずっとなぐさめてもらった。
その後はとにかく怖いので三日間ほど休みをもらって、その後一ヵ月でファミレスをやめました。
ちなみにその日あった火事では死人は出ていなかったみたいだから(運ばれた人は重傷だけど意識はバッチリだったらしい)
覗いて来た人物と関連性はないかもしれないけど。
まぁ一応ってことで、書いておきました。
引用元:https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1185887477/
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幻臭や幻聴は珍しいことじゃない。
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