犯罪
15/07/05
金縛りで思い出した。

数年前に住んでた家が見事な幽霊屋敷だった。なので金縛りとかなりまくり。

大抵金縛り状態になった後、女の子が腹の上乗ってるか、壁から何本も手が生えて来てなで回されるかだった。

でもその日は違った。うっかり金縛りになった俺は一刻も早く眠ろうとあがいていた。

夏なのに冷たく(寒くとはまた違う)なっていく部屋。このままでは、またひどい目に遭ってしまう。

あせる俺を嘲笑うかの様に窓がカタカタと鳴る。そして、ゆっくりと開かれる窓ガラス。

入って来たのは知らないおっさんだった。ニューキャラクターの登場にドキドキの俺。しかし体は指一本動かせない。

何とか眼球を必死に動かしおっさんを観察。

体、でかい。

髪、ボサボサ。キューティクル皆無。

目つき、何かおかしい。

印象、肉体派ホームレス。

何とかそこまで判断するとおっさんがこちらに近付いて来た。

どんな怖い目に遭うのかビクビクの俺。

せめて獲物を見ようと、近くなったおっさんの手元を凝視。錆びて曲がったノコギリ‥とピッキンググッズ。

おっさんは幽霊じゃなく強盗でした。あの時ほど気絶してェー!!と思った時はない。

友人が持ち込んだ猫がいなかったらマジ死んでた。


引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1436025917/