病院
11/06/09
親父が肝臓やって死にかけたとき、母ちゃんと病院の説明室で主治医と研修医から話を聞いた。

大きなテーブルを挟んで対面していたんだが、気がついたら部屋の隅に三人知らない人が立っており、上目遣いの凄い形相で主治医を睨んでた。

オレはこれはこの世のものじゃないと思い、怖くて見ないようにしてた。誰も気づいていないようだった。

猛反対する両親をさえぎり、強引にセカンドオピニオンをし、違う病院に移した。親父は告げられた余命よりはだいぶ長生きした。

でもオレはあそこで見た連中の顔が目に焼き付いて、しばらく安定剤頼みになってしまった。ほんとに怖かった。

あと、その病院に見舞いにいったとき、一度だけあったこと。

乗っていたエレベーターがとまり、乗り込もうとした看護婦に、あっ、いっぱいですね、先どうぞと言われた。乗ってたのはオレと母ちゃんだけだったのに。

なんか変な土地に建てちまったんじゃねえの、あの病院。