15/12/16
出ると言われていた一軒家に家族で3年間住んでいた。
げた箱のすき間から赤い札が出てきたり、内側でしか開けられない小窓が勝手に開いた事があったけど、その中でも個人的に一番怖かった出来事を言うわ。
当時自分は6~7歳でやんちゃだったが、寝る時は真っ暗だと眠れないしかーちゃんと一緒に寝ないと安心できない子供だった。
それでいつも妹と一緒にかーちゃんと川の字になって寝室の電気を消してドアを開けっぱで廊下の電気を付けたままにする事で寝室をちょうど良い暗さにしてもらって寝ていたのだが、深夜に目が覚めた事があったんだ。
トイレでも興奮して寝付けなかったわけでもなかった。
なんとなく起き上がると廊下からの光に当たってハッキリと見えたんだよね。寝室の中途半端に開けた扉から入ってくる宙に浮いた髪の長いドス黒い小さな子供が。
自分は驚きと恐怖のあまり叫んだせいで妹が飛び起きて、妹も見てしまった。少しずつ近づいてくる黒い子供をね。
自分と妹は思わず一緒に寝ていたかーちゃんを必死に起こしたけど、やっと起きてかーちゃんが電気を付けた頃には黒い子供は消えていた。
それから数ヶ月たってから引っ越し先が決まった時に天井に黒くて小さな子供の手形がたくさんついていたんだ。
かーちゃんに自分達がやったのかと質問されたけど、自分達はかーちゃんの口紅でダンボールに落書きをしていたけど、天井に黒い手形を残す程のいたずらなんて思いつかなかったから「違う」と答えたよ。
引っ越した頃にはもう幽霊なんて見えなくなったけど、誰もいないのに灰色の男性が苦笑いしながら正座している写真が撮れたり、小学校で寒気と鳥肌がした瞬間に目の前の女子から「今〇〇さんの後ろ通ったよ」とか言われたりしたけど特に何もなかったよ。
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