別荘

173: 本当にあった怖い名無し 04/11/07 20:20:42 ID:MA4ZLZ0N
長いしつまらないが。 

今から二十年ほど前の話だ。 
当事小学生だった自分は、毎年夏休みには千葉の別荘へ行っていた。 
別荘と言っても山の中にあるただのほったて小屋だ。辺りには殆ど人家などない。 
のどかだけがとりえの場所であった。 

ある日少し離れた場所にある小川に自分と姉、あと友達数人と遊びに行った。 
そこはコンクリートで出来た橋がかけられた場所だった。 
周りは田んぼしかなく、その橋の周辺数十メートルの部分だけは開けている。 
しかし少し進むだけで、小川の周りは鬱蒼と茂る木に覆われてしまう。 

つづく



174: 173 04/11/07 20:32:37 ID:MA4ZLZ0N
続き 

私たちはその開けた部分で水遊びをしていた。 
ふと小川の奥、林の中を見た自分はそこに人影を見た。 
大人と思われる人影と、その横に連れ添う様に並ぶ子供の人影だ。 
まだ子供であった自分は、その時は恐怖など感じず「こんな所に人が?」と驚いていた。 
そして誰なのか確かめようとして近づいて行った。 
その人影は自分が少し目を話した時に消えたしまった。 
さらにその場所には倒れた竹が横倒しになっており、枝が邪魔で立ち入る事が出来ない。 
さらに水深も自分の腹まである。 
先程見た人影は、少なくともくるぶしやふくらはぎ程度の水深であった。 
その後、近所の友達の親にその事を告げると「それは河童かもしれんね」との事を言われた。 
当時は「河童見ちまったよ~」程度の感想しかないのだが、今考えると河童ではないと思う。 
なぜならその周辺には多くの防空壕が存在し、自分の家の裏山にもかなり長い防空壕らしきトンネルがあるからだ。 

客観的に見ても怖くもなんともないが、これが自分が経験した山の中での不思議体験の一つである。



175: 本当にあった怖い名無し 04/11/07 20:35:32 ID:OV/ean51
そう、本当に体験すると案外怖くない...



177: 173 04/11/07 22:05:27 ID:MA4ZLZ0N
今考えると、その田舎で不思議な体験をいくつかした。今は全くそんな事はないので場所に何かあるかもしれない。 

同じ千葉での話だ。その日、自分は近くに住む友人と一緒にカブトムシを撮りに行った。 
カブトムシを取るのは、本当は夜の街灯の下などが良いのだが、流石に幼い自分に夜間の外出は認められなかった。 
なので、明け方。まだ薄暗いと言うより暗い中、友人と山に向かった。 
ちなみに前に書いた橋を渡って行った場所にある山だ。 
山に入り、上り坂になってから百メートルちょい。道は狭く舗装されていない山道だ。 
一緒に行った友人は仲間内では一番年齢が高く(と言っても当時中学~高校くらい)信頼されていた。 
その友人と一緒に道ばたの木を片っ端からカブトムシを求めて探して行く。 
しかしカブトムシはいない。僅かに小さな雌が一匹いただけだ。 
いつもならもっといるはずであるが、なぜか今日はいない。カブトだけでなく虫自体がいない。声がしないのだ。 
街灯などあるはずもなく、二人の持つ懐中電灯だけが頼りなく暗闇を照らしている。
少ない収穫に自分はさらに上に行ったが書にある大木まで行こうと切り出した。 
その場所にならいつもカブトムシがいるからだ。 
普段なら調子良く頷く友人であったが、その時はなぜか威勢が良くない。 
何が嫌なのかは知らないが、あまり乗り気ではない様である。 
そんな友人を尻目に自分はずんずんと山道を登って行く。 
脇にある木陰に獲物がいないかと手探りで草を掻き分けて木に近づいたその時。 

続く



178: 173 04/11/07 22:06:58 ID:MA4ZLZ0N
続き 

木に近づいたその時、背後から光が照らされたのである。 
一瞬友人が来て、ライトを照らしたのかと思った。だがそれにしてはおかしい。 
ライトの光があたる面積は狭い。しかし今に光は自分の周囲数メートルをかなり明るく照らしたのである。 
?と思いつつカブトを探す自分。だが、ここにもカブトムシはいなかった。 
残念がり山道に戻ると、友人がすごい勢いで自分の元に駆けつけて来た。 
不思議に思う間もなく。自分の腕を掴むと両手でガッチリと肩を捕まえられた。 
訳が解らず友人に問い掛けるも、友人は何も言わない。ただ自分を押して山を下るだけだ。 
辺りは僅かに明るくなっていた。と言ってもかなり薄暗かったが。 
問い掛ける自分と無言の友人。 
そろそろ視界が開けて遠くに橋らしき物が確認できる場所まで来た時、また背後から光が照らされた。 
かなり広い範囲までぱっと明るく照らされたのだ。明らかに友人のライトではない。いやライトの光ですらない。 
自分は背後を振り向こうとした。が、友人は自分の頭を掴み振り向かせてくらなかった。 
さらに小走りで逃げるように押してくる。 
橋の近くまで来た時に再び背後から光が差した。タイミングを計っていた自分は勢い良く振り向いた。 
そこには、山の頂上に向かって落ちてゆく光があった。 
当時の自分はそれが花火だと思ったらしく、なぜこんな明け方に花火をやっているのか不思議であった。 
その後、家にたどり着いた友人に「今日山に行った事は絶対に秘密だ」と念を押された。 

長文&駄文すまん


引用元:https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1098907962/