幽霊

372:
その1:04/11/02 17:16:13ID:u4O1Uayw
私、自分で言うのもなんですが、子供の頃から普通に霊を見ます。

どんな風に?って聞かれると表現に困るんですが「シックスセンスの幽霊をもっとヒラヒラさせた感じ」です。子供の頃は怖かったんですが、今では全く怖くありません。

これは私が19才位の時に起きた(幽霊は怖くないけど)怖かったエピソード。

当時、私は一人暮らしを初めたばかりで一人暮らしの大変さを思い知りつつも、充実した生活を送っていました。

当時仕事が忙しく、映画好きなのに映画に行けない私は、レンタルビデオを毎晩借りてきて、見終わる頃に調度眠くなって寝る生活を送っていました。

その日は、たまたま映画の最後らへんで寝てしまい、映画が流れっぱなしになってて、ビデオテープが止まる音で目を覚ましました。(最後まで回すと、かってに巻き戻しがかかる)

画面には右上に小さく「ビデオ」という文字。電気は真っ暗にしていましたが、電源が切れていないため画面は黒いのですが明るかったのを覚えています。

画面を消そうかと思った矢先、画面に移る自分の口元がパクパクと動きます。(ああ、来てるのか)直感で私はそう思いました。

なおも、画面の私の口はパクパクと何かを喋っているように動きます。私は、ベッドの上に座り画面を見ながら

「話があるなら出ておいで。」

と言いました。すると、窓も開けていない部屋に風が吹きました。私は何をするでもなく待ちました。

霊は、その人によって色々な出かたをするので、どこに出るのかを視線で探しつつ、ベッドの上にあぐらをかいて待ちました。


373:その2:04/11/02 17:20:47ID:u4O1Uayw
しばらく座っていると唐突に自分の口が開きます。

「あが・・あぎっ・・・あぐぁ・・ぐぐ・」

私はとても息苦しい感覚にとらわれました。よだれがダラダラ流れ出し、気付いた時には体の自由が利きません。

対話をする霊ではないと理解しましたが、(人と話すかのように対話するタイプもいる)これでは苦しいばっかりで何もわかりません。

体の自由が利きませんから、私は心で念じました。(苦しいよ 何を言いたいのかわからないよ)

「ああぎゃあぐっ・・・ごう・・・えん・・・ず・・・な・・・ば・・・」

私の声はくぐもっていましたが、

「公園 砂場」

と聞き取れました。この辺で公園は一つしかありません。ですが、人が死んだという話は聞きませんし、私が通りかかったときも無念さが漂う「気配」はありませんでした。

ふっ・・・と、体が楽になった私はなぜか胸騒ぎがして、着替えて公園に向かいました。面倒ではありましたが、また来てもらっても眠れません。

私は公園の砂場に着いたときにもう一度、誰もいない、気配もしない空中に呼びかけました。

「ここ?」

その瞬間、地面が大きくゆれました。電柱は倒れ、少ないながらも公園の遊具も倒れました。

10~20分分くらいでしょうか、私は砂の上にうずくまり、揺れが収まった頃にはあたりは廃墟になっていました。幸い砂場は何も倒れてこず、私は無傷でした。


374:その3:04/11/02 17:21:25ID:u4O1Uayw
あたりは人の悲鳴、火の手が上がりモクモクと上がる煙。一瞬夢かと思いました。

阪神大震災です。

当然私の住んでたボロアポートも崩れ、同じアパートに住んでいた人は、生きていた人でも重傷。亡くなった方もいます。

霊は私を助けてくれたのでしょうか。今まで私は、霊の話を聞いてやったりはしていましたが、助けてもらった事はありません。

霊ではなく、震災にゾッとした霊体験でした。





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