
もう20年以上も前の事だ。
新築のワンルームのアパートに住んで2年くらいたったある日、仕事を終えて自室に帰ってくると、トイレのドアの右上隅にある小窓から、白熱球の黄色っぽい光が漏れている。
朝、出勤するときに切り忘れたのかなあと思って、玄関の照明を点けてから家に上がり、リビングへ向かう通りすがりにトイレの電灯スイッチを切って、すぐ、ココココココココッ!!っと小刻みにノックする音が聞こえてきた。
そっとトイレの前に戻り、電灯スイッチをONにして、俺は全速力で外へ飛び出した。それから物陰に隠れて、30分くらい自室のドアを見張っていたが、誰も出てこなかった。
恐る恐る自室に戻ると、トイレの電灯は消えていた。
それから室内をあれこれ調べたが、荒らされた気配はないし、なくなったものもない。玄関のドア以外で、出口になりそうな窓も、しっかり施錠してあった。
とりあえず、心霊的な何かだろうと思い込むことにした。泥棒の方が怖いし。
その後、5年ほど住み続けたが妙なことは1度も起こらなかった。
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ユニットバスの管球カバー内にぬるま湯が満たされてたりもした
中には誰も居なかった
生きてる時は立ち悪かったっぽいな
案外、そのままにしたらドアが勝手に空いて、勝手に閉まって
照明が消えたかもよ?(怖)
「灯りをつけたら礼をするか?」
「ハイ」
「ならば点けてやろう」
とかほのぼのできそう
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