04/08/13
俺が体験したトラウマ級の出来事。
俺が小学生で、姉(5歳年上)が中学生だった頃のこと。当時は姉と同じ部屋を使っていた。姉は寝ぼけが激しい人で、夜中突然
「トゲがふってくる」
と言ったり
「ピーちゃんが!ピーちゃんが!!」
と言ったりするのはよくあることだった。
幼い頃からずっとそうだったし、起きてるときは優しかったから俺はあまり気にしてなかった。
ある冬の日、姉が熱をだした。姉はその日学校を休みずっと寝ていた。健康な姉が寝込むのはめずらしいことで、俺はちょっと心配した。
うちはせまかったし、俺はかなり健康だから大丈夫だろうとその日も同じ部屋で寝た。
眠っていると突然何かのせいで目が覚めた。初めは何かわからなかった。だが、意識がはっきりするとそれが姉の叫び声だとわかった。
姉は叫びながら暴れていた。本棚に体当たりしたり、机の上のものを投げたり。
何がなんだかわからなかった。起きてる時はしっかり者で頼りにまるはずの姉が狂ったように暴れていたのだから。いつもの寝ぼけとはあきらなかに違う。
姉を止めたかったけど、どうすればいいかわからなかった。
少しすると姉は部屋を出て行った。俺も立ち上がり追いかけると、姉は裸足でコートも着ず家を飛び出していた。母がやってきて
「お姉ちゃんどうしたの?」
と聞いてきたが俺は答えられなかった。母は俺はあてにならないと判断したらしく、コートを着て家を出た。
数分後、母は姉の手を引いて戻ってきた。姉は母のコートを着ていた。姉は無表情で俺を見て一言。
「地球が滅びるの」
頭の中が真っ白になった。
母は姉の手を引いて台所に向かう。俺もぼうぜんとしたまま後を追った。姉はイスに座らされると電波トークを開始した。
「わたしはB博士につくられたロボットなの」
「地球が滅びるの」
「逃げなきゃいけないの」
B博士って誰?そんなことは聞けなかった。姉の言葉はむちゃくちゃで、理解できたのは上の三つくらい。
姉ちゃんは狂ったんだ。そう思った。
数十分後、姉の電波トークが止まると黙って話を聞いていた母がお茶を入れて姉に渡した。俺にも渡された。すごく美味しかった。母は姉に
「もう寝る?」
と聞くと、姉は黙ってうなずいた。母が姉を連れて行き、台所に戻ってくると
「お母さんと一緒に寝る?」
と聞いてきた。俺はうなずいた。
母は
「お姉ちゃんは寝ぼけただけよ。大丈夫だから」
といってた。俺はその夜、父の布団を使って寝た。ちなみに父は出張中だった。
翌朝、姉はいつもの姉だった。部屋へいくと散らかっていた部屋はもう元通りになっていた。昨日の出来事は夢だったのではないか。そう思うほどいつもどおりだった。
その日は姉と一緒に寝たがろくに眠れなかった。安らかに眠る姉が怖かった。それからも姉が寝ぼけることはあったが、あの夜ほどじゃなかった。
俺が中学に上がると引っ越しをし、俺は自分だけの部屋を手に入れた。
あれから何年もたったし、俺は今でも姉と仲がいい。けど今でも時々思い出す。あの夜の恐怖を忘れることが出来ない。
コメント
コメント一覧
それの強烈バージョンかな
攻撃的じゃなくて良かったね
妄想や幻覚で錯乱状態になるらしい
富士山バックに新幹線が横切りそうな場所で
真っ白のシルクハット
真っ白なスーツ
裏地が真っ赤な真っ白のマント羽織った
丸眼鏡かけた関西弁のオッサンに
「わいが神様やで」って言われた。
>「熱せん妄」とは発熱時の異常行動のこと
>眠っていたのに急に起き上がり大声で叫んだり、走り回ったり、支離滅裂な話を始めたりする
>夢と現実の区別がパニック状態で何が何だか分からない状態
>幻覚を見て外に飛び出してしまい事故にあう、窓から飛び降りてしまうなどのケースも
S級6位のボフォイ博士だろ。
つまりお姉ちゃんの正体はメタルナイト。www
自分も気がついたら家中の電気つけて玄関から出ていくところで親に引き止められて我に返ったことあるわ
心に深い悩みや恐れが有る人で、無理に心に悩みを抱え込んだままにしていて、そうなったらしい。
悩みを解決させたら、普通に眠る様に戻った。
端から観ていて、本当に不思議だったよ。
うちの娘も高熱出るとなるタイプ
俺も昔夢遊病みたいな事をやらかした事があるらしい。
外までは出なかったけど、家族が別の部屋にいたら、寝ながら歩いてきた俺が姿を現したらしい。
俺は半分自覚してたバージョンだけど
インフルかかった時に床に落ちてるもの全て床から退かすことやってたわ
夜中起きて家族全員の布団を上げたりしてた
なぜか本が無いとか言いながらピアノの上(何もない)を探してた
自分もおんなじ奴やってた
俺の知り合いの息子さんも中学生の時にインフルエンザでタミフル飲んで
「うぁー、バルタン星人がいる―お父さんそビームライフルでうって!やっつけなきゃ」とか「甲子園が壊れるから行かせて!」とか意味不明だったらしい
こわすぎるぜ
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