16/07/01
特殊清掃の仕事をしているっていうとみんな人の死体を想像するけど
実際には死体がなくなった後の部屋の清掃が殆ど、少なくとも自分が
働いていた会社ではそうだった。ただ動物の場合は死体が残っている
ことが結構あって、長期旅行で犬を室内に放置していた客から依頼の電話が
来ることが多い。そういう仕事だから死体のあったシミの上にまだ死体が
あるような錯覚を起こしたりたまに錯覚では片付けられないおかしい事が
起こったりもするけれど慣れてくれば不思議と気にならなくなる。
働き始めて2年位経った頃に一軒死んだペットの処理の依頼があって
小さい会社だから受付の電話応対も自分がしたんだけれど、上品そうな
声のおばさんでいかにも金持ちって感じがした。どんな現場でも一度は
現地見積もりが必要で、見積もり金額と作業内容が通れば契約書の作成って
いう流れを説明して了承を貰えたから営業担当と二人でお家を訪問した。