11/08/19
高校生のときに体験した話。
当時運動系の部活に所属していて毎日帰るのが8時くらい、真っ暗な中を自転車で帰っていた。
家は一軒家ばかり立ち並んだ閑静な住宅街にあるんだが近所に
一区画だけ正方形に近い塀にぐるっと一周囲まれた寺が建っている。
引っ越してきてから3年ほど毎日のようにその道を通っていたが
読経のような物音を聞いたこともなければ車が止まってるのを見たことすらない。
だからといって特別気になることもなくその日もアイスくわえながら自転車で横を通り過ぎたんだが、ふと、その寺の方をみると大体敷地の中央の辺りに二階建ての住まいの二階部分だけが見えたんだ。
おそらく住職とかの居住スペースだろう、前に見たことがあるかもしれないしないかもしれない、
そんな日常の景色だったんだが、その中央にひとつだけ窓があった。
その窓を何気なしに眺めていると塀の外に立っている電柱が視界を横切った。