127: (1/8) 投稿日:2011/08/07(日) 23:56:57.18 ID:IVBzUk7a0
今から10年くらい前の、まだ俺が二十代中頃の話。
夜中に(2~3時頃)電話がかかってきた。強烈に眠かったが取り合えず電話に出てみると、友人のKからだった。
Kは簡単に夜中に電話した事を詫びると、「Sって覚えてる?」と聞いてきた。
Sとは一年くらい前にKの会社にアルバイトで働き出した男だ。
俺たちより少々年上だと聞いた。
心の病気を抱えているらしく、今までKが勤めている会社に入るまでに仕事を転々としていたらしい。
「実はSが電車に飛び込んで自殺した。まだ生きてるんだけど、片手片足がちぎれて内臓も酷く損傷しているので、確実に死ぬらしい。報せを聞いた社長以下数人の同僚と今病院にいる」との事だった。
「それは大変だな」と言いつつも、Sの事はKから何度か聞かされた程度で面識は無い。
なぜわざわざこんな夜中に電話してきたんだ?と不思議に思っているとKが話し出した。
「Sには今まで随分キツく当たってきたから、あいつが死んだら俺の事を恨んで化けて出やしないかと恐ろしくて」