先輩にオカルト好きな人がいる。
先輩といっても、別におれはオカルトクラブに所属しているわけではなく、彼が、ただ単に学年が上で、ただ単に近所に住んでるからよく話すだけだ。
そんな彼といつものように放課後一緒に帰りながら話していた。俺はふと、友達から聞いたある事件の話を思い出した。といってもくだらない嘘の話だと思っていた。
その事件とは、ある国である物理学者がある時を境に一切動かなくなった、というものだ。
その男は、時計と、机と、紙とペン、そして窓を完全に塞いだ部屋で研究に没頭するという、変な男だった。
研究対象は”時間”。
大抵は毎日研究施設に同僚とコーヒーを飲みに来ていた。







