大陸の40度を超す真夏日だった。
背に照りつける太陽が、裸同然の格好で歩く私たちの肌を刺す。
周りには警棒を持った役人がいるため、少しでも逃げようとすれば
その場で殺されるかもしれない。役人もこの暑さで相当苛立っている。
私たちは長靴を履かされているため、足がふらつきやすく、転ばないように
必死で足元を見ながら進んでいた。
役人の足が止まったので、顔を上げると、目の前には3メートルほどの
高さがある、電信柱のような鉄柱が何本か建っていた。太陽の熱を溜め込んだ
柱の熱は、目で見ただけでも伝わってくるようだった。
役人は私たちの背中をその柱に押しつけるようにして、柱に手をまわさせて
後ろで縛った。肌が直に押しつけられた時の、凄まじい熱さと痛みで
私たちは絶叫した。全員を縛り終えると、役人は私たちを残して
そのまま立ち去った。