
さみしい夜の暇つぶしにひとつ。
高校時代私には友達がいた。
友達と言っても時々お昼を一緒に食べたり遊びに行ったりする程度の友達。
その子はサンローランのベビードールが好きでよくつけていた。
(化粧や香水をつけてくるのは禁じられていたが、守っている人のほうが少なかったw)
ある時からその子からベビードールに混じって不思議な香りがするようになった。
甘いような苦いような妙に鼻につく…不思議な香りだった。
その香りは日を追うごとに強くなり、ある日を境にベビードールの香りは消え
その子からはその甘く粘っこい不思議な香りしか香らなくなった。
それは花の香りでもなければ果物の香りでもないような…強い印象だが正直どこか不快な香りだった。