
俺が小学生の頃の話。
ある年の2月半ば、親父の会社(○ヨタ)の部下が
「給料が貯まったので、そろそろ車を買いたいから係長(俺の親父)、探してくれ」
と言うので、俺は親父に頼んで、遊び半分で部下の買い物に連れて行ってもらった。中古車屋の店長は結構愛想のいい人で、特に部下が欲しがった車を見て
「あれは今半額にしてます。お買い得ですよ」
とベタ褒め。彼はその場で契約した。
半年後の夏休み。俺や両親が田舎に帰省する準備をしていた矢先、電話があって
「○○くん(部下の名前)が、郷里(きょうり)の長野で事故にあったそうです!!」
って緊急電話が入った。親父が入院先に向った時にはもう脳死状態だった。