
穂高(ほたか)の奥穂と北穂の間の稜線(りょうせん)をやってた時に雷の直撃を食らったことがある。
知ってる人は知ってるだろうが、森林限界【樹木が森林となって生育分布できない限界線】以上の岩場では、雷は上から落ちて来るとは限らない。
真横から水平に岩壁に突き刺さってきたり、下手すると眼下の雲海から頭上の岩頭に飛び上がってくる事がある。
でだ、その時は稜線上は快晴で雨雲一つなく、雷注意報も出ていなかったんだが四点支持で岩場をトラバース中に、急にブーンと重低音がして髪が逆立った直後、30mほど先の突き出した岩に真横から雷が直撃するのが見えた。