
子供たちを連れて実家に遊びに行った時のこと。普段から穏やかな母と、明るい父と、同居の妹一家と、みんなで楽しく話していた。
途中で母が
「そうだ、〇〇(長男)にいい本を見つけたのよ♪」
と笑顔で押し入れを開けて、下の段を見るために座ったのだが、いつまでも動かない。探している感じでもない。
長男が「どうしたの?」と軽く肩を叩いたら、母の身体は静かに床に倒れた。会話していた時の笑顔のまま、すでに亡くなっていた。手にはかつて私が母にもらって大切にしていた本がしっかり握られてた。
あまりに突然すぎて、よくわからないまま解剖にまわされ、葬儀を済ませた。死因もよくわからないらしいが、とりあえず心不全ってことにされていた。
下の子にはかなりの恐怖体験になってしまったらしく、それ以来私から離れられなくなってしまった。文字通り、お風呂もトイレも、寝るのも一緒。
実は、私はかつてこれと同じ光景を見たことがある。母のおばにあたる人(祖母の妹)が、私が小さい時に、外出しようと玄関の上がり框(かまち)に座って靴を履いている途中で亡くなってる。
「カルピス、何味がいいの?」というのが最後の言葉だった。妹はこの時まだ生まれていなかったから、知っているのは私だけ。
祖母は母が幼い時に亡くなったから、祖母の妹にあたる人に母は育てられたと言ってた。でももしかして祖母も、この原因不明の突然死だったのではないかと、最近強く思うようになった。
だから我が子をなぐさめているふりをしながら、私も恐怖におびえてる。
次は自分なんじゃないかと…。
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そして、その次はお前の子供だ。
家系。突然死する。遺伝。DNA。
伝えておいた方が良いだろう。
いつ死んでも良いように、備えて生きよと。
当然、お前もそのように暮らすのだ。哀れ。
次は自分かもしれないという恐怖と生きてくのもきついね。これって案外他人事じゃないんじゃない?
でも何年も寝たきり介護の末に死なれるよりはなんだかんだでマシな感じするけどな。
鰐淵さん乙ですっ!
たしかにね。こっちの方がいいっちゃいいかも。でもこわいなーー💦
当の本人は楽しいままポクッと死ねて案外しあわせなんじゃない?
刺殺事件の死因でさえ「多臓器不全または失血」による死亡なんて「死因不明」があるわけだし、おばさんは孫を見てから亡くなってるんだから、そんなに気にすんな
でも運転中に突然死とか他人に迷惑かけるような死に方だけはやめてね
なーにが
他人に迷惑かけるような死に方だけはやめてね☆だ
こんな事言う奴こそ人に迷惑かける死に方すんなよw
人は死に方だけは選べないんだよ
それなら事件性があったって事だろ
病理解剖ならこんなレアな事例があったら死因が判明するまで調べ尽くすぞ
いずれにせよ死因不明で遺体が帰ってくる事は殆ど無い
この話が事実なら親族の誰かが何か隠してるんやろな
父方祖父が、亡くなった後のお通夜・お葬式にむけて表情が笑顔になっていって
何もできなかった孫としては、祖父は人生に満足してくれたのかなと思うことで
少し心が救われた。
あと、自宅というか、病院外で死亡すると警察がくる。
母方祖父は通院も難しくなり定期的に回診を頼んでいたし、
具合が悪くなり、急に夕方回診に来てもらい「明日、入院しましょう」と
手続きを取ってもらった翌朝に息を引き取ったから(叔母が泊まり込んでて発見)
車で1時間のところに住んでる私達が連絡を受けて到着した時には
エンゼルケアの人しかいなかったけれども、喪服を取りに帰ってる間に
最後の沐浴とか色々済んでて、お棺に入れる服を選ぶだけになってて
スピーディな流れに感謝しつつも驚いた。
突然ぶっ倒れてそのまんまだったなー
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